皆さんのストレス具合はいかがでしょうか。
現代はストレス社会だと言われていますよね。
面談をしていると、皆さん忙しく過ごしていてそりゃあストレス溜まりますよね、とよく思います。本当に毎日お疲れ様です。
ストレスとメタボには深い関係がありますので、ストレスに課題があると思う方は、少しでもストレスを回避できるよう工夫していただきたいです。
メタボとストレスの関連
1.ストレスを感じると体内で色々なホルモンが分泌されるのですが、その一つにアディポサイトカインという、高血圧等の生活習慣病の原因となるホルモンがあります。そのため、メタボの条件を満たしやすくなってしまいます。
2.ストレスにより食欲の乱れ:強いストレスがかかると食欲がなくなる方もいれば、食欲を抑えられずたくさん食べてしまう方もいます。この反応は人それぞれあるようなのですが、過食になる場合は、ストレスが食欲を増大させる摂食中枢を刺激したり、満腹中枢の働きを鈍らせたりすることが原因となるようです。
また、仕事から帰ってきたら急に食欲が湧くなど、ストレスから解放された瞬間にたくさん食べてしまうということも、多くの方が経験されているかと思います。
3.睡眠への影響:ストレスがかかると寝付くまでに時間がかかったり、せっかく寝てもすぐに起きてしまうなどと睡眠の質が悪くなることがあります。そのため、代謝が悪くなり太りやすくなってしまうのです。
そして、メタボになってしまうと、コルチゾールというストレスホルモンの分泌が増え、よりストレスのコントロールが難しくなるという悪循環になってしまうのです。
※詳しくはメタボと特定保健指導をご参照ください。
ストレス対策~セロトニンを増やす~
ストレスが全くない人はいませんし、ストレスを悪いものと捉えてすべて排除する必要はありません。しかし、ストレスが溜まりすぎると交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、精神的に不安定になったり、身体に支障が出たりしてしまいます。
大切なのはストレスとうまく付き合うこと。
皆さんはセロトニンという物質を知っていますか?
セロトニンとは幸せホルモンと呼ばれ、精神を安定させ、幸せな気持ちで生活するうえで大切なホルモンです。
しかし日本人は遺伝子レベルでセロトニンが少ないといわれています。
ストレスを減らすことも大切ですが、幸せホルモン「セロトニン」を出そうとする方が前向きに取り組めるので、個人的にとってもお勧めです。この、セロトニンを出そうとする活動を「セロ活」と言うそうです。
私がお勧めするセロトニンをたくさん出す方法は、以下4つです。
※これらに取り組む上ではホメオスタシス(体温や血圧、血糖値など身体の状態を一定の範囲内に保つ働き)を維持する3つの条件(食事、睡眠、運動)が揃っていることが条件にあります。食事、睡眠、運動については、栄養バランスを整えよう、生活リズムを整えよう、運動で消費するをご参照ください。ピラミッドの底にあるものから揃えていかないとバランスが崩れてしまいますからね。
◎朝日を浴びる
朝日を浴びるメリットはたくさんあります。
1.体内時計の調整:朝日に含まれる青色光は体内時計をコントロールする脳の部位に直接作用し、約25時間に設定されている体内時計と1日の時間のずれをリセットさせてくれます。これにより睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、覚醒を促すセロトニンの分泌が促進されます。
2.メンタルヘルスの改善:朝日を浴びることでセロトニンが増加し、気分が安定しやすくなります。朝日を浴びる習慣がある人は、うつ病のリスクが低下すると研究で示されています。
3.ビタミンDの生成:皮膚でビタミンDが生成されます。ビタミンDはウイルスなどへの免疫力を高めます。
4. 睡眠の質の向上:朝日を浴びることで、睡眠ホルモンが夜に分泌され、睡眠の質が向上します。身体は自然に眠たくなるタイミングを調整し、快適な睡眠を得ることが出来ます。
5.代謝の促進:朝日を浴びることは、代謝を活性化し、ダイエットにも効果的です。
6.肌が綺麗になる:日光を浴びることで肌の健康が促進され、若々しさを保つ効果があります。
7.目の健康の維持:朝日を浴びることは近視の防止にもつながります。目の疲れを軽減し、視力の改善が期待できます。
無料で手軽にでき、こんなにたくさんの効果が得られるなんてお得ですね。皆さん、朝はカーテンを開けて朝日を浴びましょう!
◎笑う(笑顔を作る)
笑う門には福来るといいますが、笑顔にはとてもよい効果があります。笑顔を作るだけでストレスホルモンのコルチゾールが20%減少するという研究もあります。
ウイスキーと言葉に出すと自然と笑顔になるので、「ウイスキースマイル」と呼ばれているようです。やってみると確かに笑顔になりますね。
私のおすすめは幸せホルモン「セロトニン」のニの部分を伸ばす感じでセロトニーン!!と叫ぶこと(笑)。セロトニンがばーっと出るイメージを作りやすいのです(油淋鶏でもバンバンジーでも、あなたの好きなものであればなんでもいいと思います)。
笑顔を作ると不思議とマイナス思考が浮かばず、楽しい気持ちになるんですよね。ふと気が付いたときでもいいですし、心配しているときや不安な時などは特に意識して笑顔を作ってみてくださいね。きっと気持ちが落ち着いてきたり明るい気持ちになってくると思います。
◎丹田呼吸
丹田(たんでん)呼吸法」は、100年以上前に大谷翔平さんが尊敬しているという中村天風さんが「万病を治すだけではなく心身を統一する、心を制する呼吸法」として日本に広めた呼吸法です。ストレスが強いと呼吸が浅くなり、身体に取り入れられる酸素の量も減ってきます。酸素の量が減ると細胞が活性化しなくなり、血流障害を引き起こしたり、自律神経の乱れにも繋がります。
【丹田呼吸のやり方】
1.姿勢を整える:背筋を伸ばし、肩の力を抜きます
2.百会(ひゃくえ)を意識する:百会とは頭のてっぺんにある少し凹んだ部分です。ここに意識を向け、百会から身体に空気を入れるようなイメージを持ちます 。
3.深く息を吸う:鼻からゆっくり大きく息を吸い込み、吸った空気をお臍の下の「丹田」に集めます。5秒ほどかけて行ないます
4.ゆっくり吐く:口からゆっくりと息を吐き出します。10秒ほどかけて行ないます
5.肛門を締めてから緩める:吐き出した後、肛門を軽くキュッと締めてから、ゆったり緩めます
この呼吸法を、身体全体に酸素を行き渡らせるイメージで5~10回繰り返すと、身体が温まり、心が落ち着いてくるのを感じられます。2~3分で実施できるので、ぜひ日常生活に取り入れてみてください。
◎自分の好きなことをする時間を作る
色々と書きましたが、「自分が好きなこと」に勝るものはないと思います。例えば私は趣味でアロマを取り入れているのですが、よく言われるリラックスにお勧めの香りより、コーヒーやココナッツなど自分が好きな香りにより癒しを感じるのです。
「好きなこと」は人それぞれだと思いますので、あなたの好きなことの時間を大切にしてください。
面談をしていてよく思うのは、育児中や介護中の方がかなり疲弊しているということ。近年は女性だけでなく男性にもそういった方が増えているというのが印象的です。
近年は共働きが一般的になり、男性も家庭の役割の多くを担っている方が増えています。自分の時間がほとんど持てない、ストレスが溜まる一方で減量なんて考えられない、という方が多いです。自分の時間が持てないのはかなり辛い状況だと思います。
例えば育児中で疲弊している男性には、「奥さんとよく話し合って自分の時間を確保する、その代わりに奥さんにもその時間を作ってあげてください。」と伝えています。外部のサービスを使うこともよい対処法だと思います。
健康を害してしまったり、夫婦共倒れになってしまっては元も子もないですからね。
自由な時間は誰にでも必要。穏やかな精神に減量は伴っていきます。応援してます!
最後に
ストレス対策について、いかがでしたか。自分に合いそうな方法を色々と試してみることは大切ですが、もしあまり改善せず辛い気持ちが続く場合は、医療機関に相談してみることも選択肢の一つに挙げられます。
亀田メディカルセンターの予防医学の薦めに、「2週間以上のうつ気分・興味の減退、過度な不安感/心配な気持ちがあればご相談ください」とあります。
私自身何をしてもダメな時期にドキドキしながら心療内科を受診し(自律神経失調症でした)、もっと早く受診していればよかったと思ったほど気持ちが楽になったことを覚えています。今も時々受診していますが、自分の心理面を客観的に評価してもらえるのって貴重な機会ですよね。
というわけで、無理せず使えるサポートは使いながら、自身に合うセロ活を取り入れてストレスとうまく付き合っていきましょう!