水分を摂る

暑い環境で仕事をされている方などは熱中症予防を兼ねてたくさん水分摂取されている方が多いですが、一方で1日にほとんど水分を摂らない人もおり、水分摂取量は人によってかなり違う印象があります。

日本では蛇口をひねれば簡単に水を手に入れることが出来るため、その重要性を感じることは少ないかもしれません。しかし、水は体重の50~60%を占め身体にとって大切な成分ですし、栄養素としても大切な役割を果たしています。

メタボ対策だけでなく様々なよい面がある水分。摂取する必要性や量についてチェックしてみてください。

水分を摂るメリット

痩せ体質をつくる

水分摂取することで代謝が上がり、脂肪が燃えやすくなります。また水を飲むことで筋肉にしっかりと血液が送り込まれ、効率よく筋肉量が増えます。筋肉量が増えることでより代謝アップが見込めます。

血液をサラサラにする

血液中に脂質や糖質が多いと血液がドロドロしている状態となり、血流が悪くなることで動脈硬化や脳や臓器の酸欠の原因となってしまいます。水分摂取が少ないと、腎機能や尿酸値の値が低下しがちです。(腎機能がかなり低下している方は水分制限が必要になる場合もあるので注意してください)。私が知っている医師は「薬を飲まずに水分をよく摂って尿酸値を下げるよう頑張っている」と言っていました。そのくらい、水を飲むことは検査値の改善にも繋がる大切な行為なのです。

脳にしっかりと栄養を送るために、テストの前など集中力が必要な場面の前には水分補給をすることも重要ですね。

食べ過ぎを防止できる

水分摂取することで胃が膨らみ、満足感を得やすいので食べ過ぎ防止に繋がります。食べながら水分を飲むことで、食べるペースをゆっくりにすることができ、早食い防止にもなります。

肌に潤いを保つ

水を補うことで細胞の中の老廃物や毒素が排出され、細胞に必要な栄養素が補えるので、肌の新陳代謝が改善されます。適切な水分量を摂ることで、美しさもゲットできます。

感染症の防止

体内の水分が不足すると、細胞の機能が低下したり、のどや鼻の粘膜が乾燥することで、ウイルスや細菌への抵抗力が弱まってしまいます。

栄養素としての重要性

水分にはカルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルが含まれています。カリウムにより不要な塩分を身体の外に排出され血圧上昇を防止したり、電解質のバランスが崩れることで起こるこむら返りを予防したりしてくれます。

必要な水分摂取量

必要な水分摂取量:40ml×体重(kg)-1000ml

一般的に、成人に必要な1日の水分量は体重1kgあたり約40mlとされています。 例えば、体重70kgの方であれば約2800ml(2.8ℓ)が必要量となります。1日3食をしっかり摂っていると食事から約1000mlの水分が賄われるので、飲み物として補給するべき水分は1.8ℓとなります

注意が必要な飲料

コーヒー

コーヒーの98%は水ですが、カフェインの利尿作用があるので、身体に留まる量は水より少なく、効果的な水分補給にならないので注意してください。また砂糖を多く入れると血糖値の悪化、内臓脂肪の増加に繋がってしまいます。

アルコール

アルコールにはカフェインよりも強力な利尿作用があり、体内の水分を排出させ脱水症状を引き起こしてしまうことがあります。一般的に、アルコール20g(ビールだと500ml)あたり550mlの水分補給が推奨されています。飲んだアルコールと同等の水分を飲んでトントン。つまり水分補給には全くならないということです。

スポーツドリンク

スポーツをして汗をかいたときや、熱が出て食事が摂れないときの水分補給にはとてもよいものです。しかし、普段から飲む場合は注意が必要。スポーツドリンクには糖質も多く含まれています(500mlのペットボトルに含まれる糖は、3gのスティックシュガー約8~10本分)。ですから、ごくごく飲んでしまうことでペットボトル症候群が起きてしまったり、血糖値の乱れ、内臓脂肪の増加といったリスクがあります。

※ペットボトル症候群:大量の糖質を一気に身体に入れることで血糖値が急上昇、急降下し、体内でケトン体という物質が産生されることで、だるさやイライラ感、食欲不振などの様々な症状が現れます。血糖値が急降下するタイミングでまた甘い飲み物を欲し、飲んでしまうという悪循環に陥りやすいのも注意すべき点です。

以上のことから、水分補給は基本的にノンカフェイン、カフェインレスのお茶や水で水で行いましょう!

まとめ

水分補給について、いかがでしたか?必要量を飲むことでメタボ対策だけでなく、健康にも美容にも、様々な面でよい影響がありますね。私自身昔は水をほとんど飲まない人間だったのですが、水分補給の重要性を知り少しずつ増やしたところ、肌あれが治ったり妊娠中よく起きていた足をつる頻度が減ったりと、良い効果を感じる場面が増えました。

水分を摂ることでトイレが近くなるのが嫌という方もいますが、トイレが近いということは身体が老廃物を出すべく頑張っている証拠です。トイレに行くために立ったり動いたりすることで活動量をupさせることもでき一石二鳥!水分を摂るときは、「この水分が健康な身体を作ってくれる」とポジティブなイメージを持って飲みましょう。

一気に必要量を摂ろうとしなくてもよいので、こまめに水分を摂り、少しずつ必要量に近づけていきましょう。

投稿者: wakako

こんにちは。保健師のwakakoです。保健所勤務や特定保健指導の経験を活かし、メタボ対策や自律神経の整え方について書いています。

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