
メタボ卒業に向け、まず大切なことは、「内臓脂肪を燃えやすい状態にするために身体を整えること」です。
急激に10kg痩せたとしても、検査値に改善が見られなければ、健康に近づいているとは言えないですよね。食事や運動に取り組む前に、まずは痩せるための生活リズムについて確認し、必要に応じて見直していきましょう!
ステップ1 朝ご飯を食べよう
①朝食には、体温を上昇させ、脳や身体を目覚めさせる効果があります⇒代謝をアップさせてくれます。
②朝食を食べないと、昼食で血糖値が爆上がり(血糖値スパイク)し、血管に負担をかけますし、ここで糖が脂肪になりやすく、内臓脂肪が蓄積しやすくなります。
③朝食を食べないと脳の栄養源であるブドウ糖が不足します。脳に栄養を送るために、筋肉からのアミノ酸、筋肉や赤血球からの乳酸、脂肪組織からのグリセロールなどを原料とし、ブドウ糖を作り(糖新生)、この結果、筋肉が減り代謝が落ちます。
このような理由から、朝食を食べないと太ってしまうのです。
実際に、朝食を欠食する方は血糖値が高い方がとても多いです。痩せている方でも同様です。
朝食を食べていない方、小さいおにぎり一個からでもいいので食べましょう。睡眠の質改善にも繋がりますよ!
ちなみに、代謝を上げる組み合わせは、炭水化物とタンパク質。
例えば、
- 白米+鮭
- 白米+納豆
- パン+卵 等々☆
無理な食べられるものから始めましょう。
朝お腹が空かないよという方は、夕食量が多いか、睡眠が短い(質が悪い)かもしれません。思い当たる方は見直していきましょう!
ステップ2 食事と食事の間隔を 8時間以上空けない
昼食を12時半に食べ終えるとすると、夕食を20時30分には食べてね、ということです。
理由は、昼食と夕食の時間が空きすぎると血糖値スパイクが起こったり、糖新生が起こったりするという、朝食を食べるのが大切な理由と同じです。
しかし、実際は夕食をいつも22時、23時、時には日をまたいでしまう方もいらっしゃいます。皆さんお忙しいですよね…。
こんな方にお勧めなのは「補食」。昼食から8時間を超えないくらいの時間に、一度軽く食事を摂ることです。これを補食と言います。
補食にお勧めな食品は
- おにぎり
- バナナ
- ヨーグルト
- 栄養補助食品(ゼリー飲料、プロテインバーなど)
- 野菜ジュース(食塩、糖無添加のもの)
食べられればしっかりと夕食を摂ってもらっていいのですが、なかなか難しいですよね。栄養補助食品なんかは日持ちがするのでデスクに忍ばせておくのはいかがでしょうか。
そして、補食を摂ったら夕食をその分抜きましょう。時間が遅くなればなるほどなるべくなるべく量を減らしたほうがいいです。
脂肪の合成を進める「BMAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質は、夜10時ごろから2時ごろにかけて分泌量が昼間の20倍に増えます。ですから、この時間帯の食事は同じものを食べたとしても昼間より脂肪として蓄積されやすいのです。
逆流性食道炎や睡眠の質低下に繋がりやすいので、できるだけ寝る3時間前までに夕食を済ませましょう。
ステップ3 よく噛んで食べよう
早食い傾向にありませんか?時間がないから5分くらいで食べているよという方もしばしばいらっしゃいます。多忙な方ほど早食いになりやすいですよね。
よく噛んで食べることは、食事の満腹感が得られやすく、血糖値の上昇を穏やかにし、肥満予防につながります。また、よく噛むことで、食欲が抑えられたり、ゆっくり味わうことで、うす味・適量で満足感が得られます。厚生労働省の検討会では、一口30回噛む習慣を奨める「噛ミング30(カミングサンマル)」運動を提唱しています。
よく噛まないと消化不良となり、胃腸に負担がかかってしまったり、逆流症状が出やすかったりもしますので、できる限りよく噛んで食べることを心がけてくださいね。
ステップ4 睡眠時間を確保しよう
睡眠と代謝の関係は非常に密接です。 良質な睡眠を確保することで、基礎代謝を高めるホルモンが分泌され、代謝が改善されます。以下のポイントが重要です。
理想的な睡眠時間は7~8時間です。
しかし、みなさんお忙しいですよね。面談をしていても、このくらいの睡眠時間を確保できている方は稀です。そういう方こそ睡眠の質が大切!以下のような方法でなるべく質の良い睡眠を確保しましょう。
- 就床の2時間前までには夕食を済ませる。
- アルコールは適量まで、就床の2時間前までに済ませる。
- カフェインを含む飲み物は夕方以降控える。
- 就床の2時間くらい前に、38℃程度のぬるめの湯に浸かる。
- 日中に適度な運動を行う。
- 寝る前にタブレットやスマホを見ない。
- 起きてすぐに日光を浴びる。
- 朝ご飯を食べる。
朝の行動も夜の睡眠の質に繋がりますよ!
次は栄養バランスの話になります。
