LDLコレステロール

LDLコレステロールの数値を確認していますか?

LDLコレステロールはメタボの条件に入っていないので、あまり気にされていない方も多いです。しかしこれは、とっても重要な数値です!

LDLコレステロールはなぜメタボの条件に入っていないの?

これについては明確な回答は見つけられなかったのですが、1つは内臓脂肪とLDLコレステロールが連動して動きづらい、という理由が大きいと思います。

内臓脂肪は血圧、脂質、血糖値は内臓脂肪との因果関係が深いのですが、LDLコレステロールとは関連が深くありません。

ですから、頑張って痩せてもあまり数値が改善しないので、LDLコレステロールに特化した対策が必要になります。

また、LDLコレステロールは正常値なのが前提という意見もあるくらい、正常値であってほしい検査値なのです。

LDLコレステロールが高いことのリスクは?

これはずばり血管の壁にアテロームというジュクジュクしたコブを作ってしまう原因となり、これが血管の詰まりや動脈硬化に繋がってしまうからです。特に心疾患との因果関係が深く、注意が必要です。

LDLコレステロールは140mg/dL未満が正常、180以上の場合は受診勧奨値で基本的には内服を勧められます。

1度アテロームが出来てしまうと、それを溶かすような薬はないので、予防することが大切です。家族的に高い場合もあり、未成年の若い方でも治療が必要な方がいます。受診された皆さんはしっかりとLDLの数値が下がっています。もしLDL高値で心配されている方は迷わず受診をしましょう。

LDLコレステロールを下げるには?

体内のコレステロールが作られるルートは主に2つあります。

  1. 食事由来
     卵や肉、乳製品など動物性食品に含まれるコレステロールをそのまま吸収する。
  2. 体内合成
     主に肝臓で合成される。体内のコレステロールの約70〜80%はこの経路による。

このように、体内で合成されるコレステロールが大半を占めるため、食事でコレステロールの摂取量が少なくても、肝臓が必要に応じて作り出してしまうのです。

鶏卵はコレステロールを多く含む食品の代表のようにいわれています。卵は1日1個までとされたこともありましたが、近年、卵の摂取は血中コレステロール値に悪影響を及ぼさず、心血管疾患リスクも上昇させないとする研究結果がいくつか報告されています。一般的な量を食べる分にはLDLコレステロール値の上昇をそれほど心配する必要はなさそうです。

【LDLコレステロールを上げる原因】

×(悪影響):飽和脂肪酸

トランス脂肪酸や飽和脂肪酸の摂取が、体内でのコレステロール合成に影響を与え、血中コレステロール値を上昇させる原因になります。飽和脂肪酸は動物性脂肪である肉の脂身、バター、ラードや、チーズ、生クリームなどの乳製品に多く含まれています。

××(非常に悪影響):トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は、不飽和脂肪酸に水素を添加して固形化させたものです。飽和脂肪酸と共にLDLコレステロールを上げる原因となるだけでなく、HDLコレステロールを減らしてしまうため、飽和脂肪酸よりも動脈硬化の原因となりやすいと言われています。トランス脂肪酸はマーガリンや、フライドポテトなどの揚げ物、ケーキなどの焼き菓子に多く含まれています。

【LDLコレステロールを下げるためには】

◎◎(非常に有効):不飽和脂肪酸

脂肪の構成要素である脂肪酸のうち、オリーブオイルなどの植物油や魚の脂に多く含まれ、LDLコレステロールを下げてくれる効果があります。

まとめ

LDLコレステロールの改善のためには、痩せるのはあまり効果がなく、脂質の摂り方に注意(飽和脂肪酸・トランス脂肪酸を減らし、不飽和脂肪酸を増やす)することが大切です。一概に油脂といっても、よい作用をする油脂、悪い作用をする油脂がありますので、うまく使い分けて数値を改善させていきましょう!具体的には、週に3回は魚を食べる、洋菓子の摂取をなるべく減らすなどが推奨されます。

投稿者: wakako

こんにちは。保健師のwakakoです。保健所勤務や特定保健指導の経験を活かし、メタボ対策や自律神経の整え方について書いています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA